とある小児科医の読書感想文

しがない小児科医が気ままに書いた読書感想文

嫌われる勇気①前半

 3冊目は言わずと知れたベストセラー、”嫌われる勇気”です

 

近年アドラー心理学を取り扱う書籍が多く気になってはいましたが、先日ようやく読了致しました。目から鱗、衝撃、mind shift...読んで良かったと心から満足しています。

本日は第一夜〜第三夜まで。

 

この本では青年と哲人の対話を通して、アドラー心理学の教えを理解していく形になっています。青年の悩みへの返答を通じて、どうすれば幸せになれるのか、どうすれな人は変われるのか(なぜ変われないのか)という問いへの答えを探していきます。

まず第一夜で、哲人はトラウマのを明確に否定します。

アドラーは人は「自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである」つまり過去の経験にどのような意味を与えるのかによって生を決定している、と哲人は解説します。その議論は最終的に「目的論」へと辿り着きます。と、ここまで読んだ時点で、かなりの衝撃を受けました。まさにそうじゃないですか… 原因論に立脚するならば、同じイベントが起こった人には同じようなトラウマが残るはずですが、必ずしもそうではない。

第2夜で哲人は言い切ります、全ての悩みは「対人関係の悩み」であると。その後劣等感を例に議論が白熱していきます。劣等感については、客観的な事実ではなく、主観的な解釈である、お前の顔を気にしているのはお前だけ…

際3夜で哲人は、アドラー心理学において承認欲求は否定されていることを述べていきます。生理的欲求や、安全に対する欲求が満たされた現代社会において、人間の欲求の大きな部分を占めるであろう承認欲求を否定する、さらに先を読み進めたくなりました。他者もあなたの欲求を満たすために生きているわけではないし、自分もまた他者

の欲求を満たすために生きているのではない。これを理解するために、哲人は「課題の分離」について話し始めます。他者の課題には介入せず、自分の課題には誰一人として介入させない、これが対人関係の悩みを解決する手がかりであると…

 

 どうでしょう、皆様も読みたくなってきたのではないでしょうか

次回後半に続きます…

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え